お金とは何か

「お金とは何か」というテーマについて様々なところで語られています。

どれが正解とかいうのではなく哲学的な問題も含まれていると思いますので、こういう考えもあるという目で見ていただければ幸いです。

 

お金に対する感覚の欠如

僕のような特に戦争を知らない世代の日本人は基本的に「お金に困らない生活」を与えられてきています。

近年でいうと、「お金に困る生活」を経験したジンバブエのハイパーインフレなどがありますが、日本人はニュースでしか見ていません。むしろ経済に興味のない人だとジンバブエの経済崩壊を知らない人もいます。

日本は物価変動も緩やかで高度に整備された生活インフラがあり、経済の規模も大きいことから、最低限の衣食住はどうにかなります。

日本全体で見ると「お金」がたくさんある環境で育ったことから、なぜお金が作られているのか、お金は誰にメリットがあるのか等、お金に対する理解と感覚が欠如してしまう面もあると思います。

お金とは何か、を学ぶことで普通の日本人からは一歩リードできます。

 

これまでのお金

よく語られるのが機能的な意味としてのお金であり、以下の機能があります。

①価値保存機能:物質的なお金は時間の経過で変化しにくい性質

②交換機能:人が求めるモノのやり取りの円滑化

③価値尺度判定機能」交換対象であるモノの価値の視覚化

 

歴史上のお金はモノの交換の媒介物としての側面が大きいものでした。

美術館や博物館などに行くと、時の権力者の象徴が刻印されたコインなどを見ることができます。これはコインに使われた金属の純度などの品質に対する信頼が揺らぐことを防ぎ、③価値尺度判定機能を保つためといわれています。

ここで時の権力者とお金の関係が強くなっていることが分かります。

そうなるとお金は権力者にとって都合の良い性質を帯びてくるのは当然です。

現代に目を移すと、ビットコインなどの仮想通貨は非中央集権という側面を持つため、これまでの「お金」の性質を破壊するということにもなり得ます。

 

信頼の媒介物

歴史的には、イギリスが金本位制を採用してポンド通貨とゴールドとの交換を保証していましたが、戦争などでゴールドがアメリカに流出し、覇権国がアメリカに変わりました。

アメリカも金本位制により、ドルとゴールドの交換が可能でした。

しかし、1971年のニクソン・ショックにより、お金は「本質的価値がある」と考えられているゴールドとの交換を約束されたものでは無くなりました。

その後、今のお金は信頼を媒介する役割を果たしています。

使う人がお金を「信頼」し、もらう人もお金を「信頼」し、何かの「信頼」に対して使用されるものになりました。

 

例えば、お金は他者の時間を使うことができます。

一流の技術者グループが精魂込めて制作した高級車に乗って、一流の時計師の代表作を腕に巻き、有名な建築家・デザイナーに家を建ててもらう。

お金があればこういうことができるわけですが、他者が人生をかけて培ってきたスキル等を使うことができます。

培ったスキルは信頼です。スキルと交換できる対価として見合うのがお金であると信頼します。そのスキルを使うことがお金によってできると信頼します。

このように、お金は信頼の媒介物となっていきました。

 

お金はあればあるだけ幸せか?

Happiness is when what you think, what you say, and what you do are in harmony.

(幸せとは、あなたが考えることと、言うことと、することの調和がとれている状態である。)

マハトマ・ガンジー

 

これについてお金を照らしてみると、貯蓄の多さが幸せには直結しません。

たとえ貯蓄が多くても自分のやりたいことに使えなければ幸せに感じないでしょう。