ウェルスナビ社の特許で追加投資×リバランスを勉強

リバランス機能付き追加投資

特許第6105799号

出願番号:2016-170470

これはウェルスナビ社がニュースリリースを出していますね。

上記のリリースでは『リバランス機能付き追加投資』という名前で紹介されています。

なお、発明の名称は「有価証券の売買に用いられる装置」なので一般向けに変更されています。

関連特許として、特許第6105828号も取得しています。これは分割出願であり、権利範囲の漏れを防止しようとするものです。

一部を引用します。

【請求項1】
有価証券の売買に用いられるサーバ装置であって、
所定のユーザが金融機関に開設した口座において保有する複数の銘柄の各々に対応付けて、数量、時価単価及び目標比率を少なくとも記憶する記憶手段と、
いずれかの銘柄を購入すべく新たに投資される投資額を入力する入力手段と、
各銘柄の前記数量及び前記時価単価に基づいて、各銘柄の時価総額及び前記複数の銘柄全体の時価総額を算出し、
前記投資額と前記複数の銘柄全体の時価総額との和である全時価総額に対する各銘柄の時価総額の比率である仮想比率を算出し、
各銘柄の前記仮想比率と前記目標比率との差に基づいて購入対象銘柄を決定する定手段であって、前記複数の銘柄全体において前記差が最も大きいn個の候補銘柄の各々の前記差と、前記複数の銘柄全体において前記n個の候補銘柄の次に最も大きい前記差を有する1つの比較銘柄の前記差と、の差の総和が、前記全時価総額に対する前記投資額の金額の比率より大きいか否かに基づいて、前記n個の候補銘柄と当該銘柄に代替する銘柄とを含む群から選択された銘柄を前記購入対象銘柄として決定する決定手段と、
を具備することを特徴とするサーバ装置。

さて、本件特許を噛み砕いて見てみます。

例えば、ロボアドバイザーのWealthnaviはリスク許容度に基づいて5パターンの配分が設定されたポートフォリオを指定できるようになっています。

投資は騰落により時価が変わりますので、複数の銘柄でポートフォリオを組んだ場合、所定のポートフォリオの比率(目標比率)から乖離していきます。

問題として、目標比率からずれた状態の時に、目標比率と同じ比率で追加投資額を配分してもずれたままとなります。これは後々リバランスが必要となってくるため、望ましくない状態です。

そこで、本件特許は追加投資額を配分する際に、投資後の状態が目標比率に近くなるように追加投資額をどの銘柄に配分すればよいかを決定することにより、将来的なリバランスの必要性を少なくすることができます

すなわち、目標比率から大幅に下方乖離した(値下がりした)銘柄を、追加投資額の中から優先的に買い付けるようにすることもできます。

値下がりした銘柄は長期的に見ると「お買い得」と言えることが多いので、特に問題はありません。

また、関連特許(特許第6105828号)では売却時の動きにフォーカスしているようですので、リバランスが不要となるように目標比率を大きく上回っているものを一部売却することもできます。

弁理士

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