退職金の現在価値

退職金制度

昭和のサラリーマンは、新卒で入社後、同じ会社に定年まで勤め上げ、退職金を住宅ローンの返済にあてるというよくあるモデルを描いてきました。

退職金制度は段々減少しているようですが、まだ設けられているところも多く、退職金の平均額などもネットで検索すればおおよそ出てきます。

乱暴に言えば大企業で2000万円、中小企業で1000万円くらいのようです。

 

若手社員から見ると退職金は高額なのですが、もらえるのは遠い未来です。

大企業に大卒22歳で入社、定年を60歳とすると38年後に2000万円もらえるよ、ということですね。

果たして38年後の2000万円は高いのでしょうか?

 

割引現在価値

割引現在価値(わりびきげんざいかち)とは、ある将来に受け取れる価値が、もし現在受け取れたとしたらどの程度の価値を持つかを表すもの。たとえば1年後に100万円貰えるのと、今90万円貰えるのが等価であると感じる者にとっては、1年後の100万円の割引現在価値は90万円となる。

出典:Wikipedia

 

「今のお金と将来のお金が違う」という点は、定期預金で例えると分かりやすいです。

定期預金は今すぐにお金が使えなくなりますが、一定期間後に金利とともに返ってきます(将来価値)。

 

では、退職金の割引現在価値を計算してみます。

割引現在価値の式は以下になります。

割引現在価値=将来価値÷(1+利率)^n年

ここで、将来価値を退職金2000万円、利率を年7%、n年を大卒~定年までの38年とします。

(利率の年7%は、株式で運用した場合の期待リターン5%とインフレ率2%の合計)

 

すると、

割引現在価値=2000万÷(1+7%)^38年

と当てはめることができます。

これを計算すると、なんと・・・

大企業に就職したとしても、38年後にもらえる退職金2000万円は、22歳の新卒社会人にとって約153万円の価値しかありません

また、中小企業の退職金平均額1000万円で同じように計算すると、22歳の新卒社会人にとっては約76万円の価値しかありません。

 

 

今となっては大学卒業後~定年まで同じ会社で働く、というケースが減少していますし、入社当時の就業規定には「定年は60歳とする。」と書いていたのにいつのまにか「定年は65歳とする。」に変わっているかもしれません。

定年が延びても退職金額が変わらなければ実質目減りするということです。

新卒社会人22歳、定年65歳として先ほどの計算式に当てはめると、現在価値が約110万円(退職金2000万円の場合)、約55万円(退職金1000万円の場合)にまで落ちます。

 

退職所得控除とか税金関係は将来的に変わる可能性がありますからあくまで概算ですけどね。

 

雑記

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