老後資金を生活水準で考えると

老後資金に3000万円が必要とか、5000万円が必要とか(主にネットで)話題になることがあります。

老後資金の算定については本気でやろうと思えばFPに相談したほうが早いのですが、あっさり概算できます。

 

それは定年直前の手取り収入をベースにする考え方です。

 

老後資金の概算

例えば定年間際の手取り収入が年間400万円のAさん(男性)を例に考えます。

 

退職後は現役時代のおよそ70%程度の生活水準が平均的だそうです。(出所は失念)

すると、 400万円×0.7=280万円 で生活することが目安となります。

 

定年を60歳とし、定年後の生活年数を25年とすると、

280万円×25年=7000万円の生活費がかかります。・・・①

 

そして、会社員で定年まで勤め上げた場合の年金受給平均額が一ヶ月あたり18万円=年間216万円であり、受給年数を20年とすると

216万円×20年=4320万円の受給額となります。・・・②

上記より、 ① - ② = 2680万円がAさんの老後に必要な資金です。

また、退職金の平均が大企業2000万円ほど、中小企業1000万円ほどです。

退職金を含めると、大まかに680万円~1680万円くらい貯蓄を作れば、Aさんは運次第でどうにかなりそうです。

ここまでは近年定年を迎える/迎えた人の話です。

 

悲観的な概算

想定され得る困難な状況は様々ありますが、あり得るケースを想定してみます。

平均寿命が延びて人生100年時代とも言われるように、男性でも90歳~95歳くらいまで生きると生活費も上乗せされます。

年金の受給開始年の繰り下げにより、そのうち70歳以降に受給されるようになるかもしれません。

年金の受給額は男性平均で一ヶ月あがり18万円なのですが、この10年で2万円ほど下がっています。(厚生労働省の資料より)

仮にこの減額ペースが続く場合は30年後に年金を受給する人は現在価値で換算すると一ヶ月あたり12万円ほどになります。(受給開始からも減っていく可能性もありますが無視します。)

退職金もないかもしれません。

 

先ほどの年収で、人生90年、年金月額12万円(年額144万円)、受給年数20年、退職金なしで計算すると、

生活費 280万円×30年=8400万円・・・③

年金額 144万円×20年=2880万円・・・④

となり、 ③ - ④ = 5560万円が老後資金の自助努力分となります。

 

ここまでいくと以下のような選択肢の1つまたは複数が必須です。

  • 定年後の再就職
  • 資産運用
  • 定年前に必死に貯蓄
  • 生活水準のさらなる低下

 

年金の減額ペースがここまでは下がらないかもしれませんが、現役時代の自己負担額が増加しているため実質的にはそう遠くないんじゃないかと考えられます。

マクロ経済スライド、物価上昇率、病気への備えなど先行き不透明な部分は省略していますから、まだまだ甘いとは思います。

老後のために生きるのが人生でしょうか。