弁理士の普段の仕事内容は?

弁理士ってどんな仕事をしてるのか、主なものを思いつくままに書いてみます。弁理士試験勉強中の方や特許事務所に就職/転職を考えられている方の参考になればと思います。

 

国内の案件

クライアントとの打ち合わせ

国内企業の知的財産部の担当者や発明者と打ち合わせがたまにあります。クライアントから「こういった発明があるのですが、特許を取得するためにはどうしたらいいでしょうか」と相談を持ちかけられます。

事前に資料をいただける場合が多いですが、打ち合わせ当日に資料を渡されることもしばしばあります。資料など用意せず、当日ホワイトボードに書き出すクライアントも中にはいらっしゃるので、この場合は話についていくのが大変です。

 

特に開発担当者等と打ち合わせをすると、横文字・アルファベット等の専門用語がたくさん出てくることがあります。これが「弁理士は常に勉強が必要」と言われる所以なんだな、と感じます。

弁理士としては「ここは削っても・・・他にパターンがあれば・・・」等という感じで打ち合わせを進め、クライアントと共に発明の具体化を目指します。

 

先行技術調査

打ち合わせや資料を元に、発明に関して先行技術が開示されているかどうかを調査することがあります。主にJ-PlatPatで公開された特許文献、その他競合他社のホームページ等を調査します。

ここで特許性があるかどうか簡単な意見をクライアントに述べることがあります。もちろん特許庁の審査等を経ないと特許にはならないので、参考までという条件付きですが、発言に少々責任を感じる部分です。

 

明細書作成

弁理士のメインの仕事です。打ち合わせや資料を元に特許出願書類をひたすら書きます。行政への提出文書なので非常に堅苦しい文体になります。発明一つ一つに対して何千文字~何万文字と書いていきますし、簡単な図面を描く場合もあります。

 

中間処理対応

特許出願を行ってもいきなり特許になることは少なく、拒絶理由通知を受けるのが当たり前のようになっています。先行技術が見つかった、曖昧な記述がある等の理由により拒絶され得るので「どうやって補正をしていきますか?」等とクライアントとすり合わせをして、納得できる対応を探します。

 

なお、弁護士/弁理士を通さずとも特許権は取得できるのですが、出願に限らず拒絶理由通知への対応もある程度形式があり、非常に面倒な手続を経るので通常は弁護士/弁理士に委任します。弁護士は特許等の専門でないと対応できませんので、依頼時には注意が必要です。

 

侵害訴訟等

特許権や商標権等は物権的権利であり、侵害等を行った者に対しては排除を請求できます。

日本企業対日本企業だと、特許権者側が代理人である弁護士・弁理士の名を連ねて警告状を侵害者側に送付し、話し合い・侵害中止等により穏便に解決することが多いのですが、ごくたまに侵害訴訟にまで発展してしまうこともあります。簡単に言うと裁判ですが、数は少ないです。

ちなみに海外だと日本よりも侵害訴訟が多いので、それだけ弁護士・弁理士の出る幕が増えるようです。

 

海外の案件

コレポン

海外企業の代理人である弁護士/弁理士およびパラリーガルと連絡を取り合い、案件の受任や補正案、日本に移行した案件についてコメントを送付したりします。主に、日本の弁護士/弁理士は海外の弁護士/弁理士宛てに補正案やコメントを送付します。

その他の案件管理は、ほとんどが日本の特許事務職の方と海外のパラリーガルの方とのやり取りで完結します。個人事務所ではおそらく弁護士/弁理士もこういったことを担当する必要があります。海外とのやり取りはもちろん英語です。特許事務職の方は毎日何百通ものメールをさばきます。

 

海外は現地企業や現地代理人が補正案等を考えてくれることもありますし、様々な国の方とやり取りするので、かなり幅広い対応が求められます。海外の弁護士/弁理士から「何日までに特許庁に対して○○してくれ」等といきなりメールが飛んでくることもあります。

 

翻訳その他

日本の特許庁に対しては日本語の書類を出しますので、英語の文献を弁理士が日本語に翻訳することも結構あります。何十ページと翻訳することもありますが、慣れれば大丈夫です。

 

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