給料が上がらない理由

給料が上がらないという理由は遥か昔から考えられていることです。

日本企業・労働者の競争力低下も一因でしょうが、もっと昔ながらの理由があります。

 

まずは資本主義経済

資本主義とは

生産手段を資本として私有する資本家が、自己の労働力以外に売るものを持たない労働者から労働力を商品として買い、それを上回る価値を持つ商品を生産して利潤を得る経済構造。

出典:コトバンク

 

労働者:自らが商品となって労働をこなし、賃金をもらう。

資本家:お金を稼ぐ仕組みを作ってお金を得る。

 

という構造が辞書に載っています。

労働者はスキルや資格を得て自己(=商品)の価値を高めることができます。

資本主義として見ると、資本家は商品(労働者)を安く買いたい立場ですので、労働者に支払われる賃金はどうしても頭打ちになります。

言い方は悪いですが、私たち消費者が同じ品質ならば安いものを探すのと似ています。

 

労働は他人の資本のため

資本主義が機能していれば、企業価値 > 労働価値になるのが正常です。

企業価値の集大成が経済発展を牽引するので

資本収益率r > 経済成長率g

は至極当然です。

 

他人の資本を増やすために労働力を提供し続けるより、資産の少ない労働者は自らの市場価値を高めつつ、資本を蓄積して他者の労働を買う資本家側に行く(自分のビジネスを持つ)というのが「資本主義」の言葉通りの姿です。

とはいえ自分のビジネスを持たない人が多いのが実情です。

 

マルクス経済学でいう「剰余価値」を考えれば、賃金とは労働者が衣食住を確保して、少し娯楽を楽しめる/リフレッシュできる程度あれば労働力を再生産するエネルギーとなります。

その剰余金を自己投資に向ける人が少ないのです。(家系が裕福な人を除く)

経営者側から見れば労働者が労働力を再生産してくれればいいので、むやみに賃金を上げるという理由が特にありません。

ただの立場の違いですから、経営者が冷たいとか言うつもりではありません。

むしろ経営者のエネルギーは尊敬に値します。

 

資本ヒエラルキー

労働者が自己資本(僅かなお金)をビジネスに回さないのであれば、どうすればいいのでしょうか。

労働者は労働資本を提供していますが、金融資本は金融市場に置くことができます。

債権や株式などでリスクを取るという行動を選択できます。

リスクテイクにも段階はあり、金融市場の面から見ても賃金を上げ難いという面があります。

 

一般的に債権者は株主よりも優先弁済が行われるので貸倒れリスクは低くなります。

株主は資本を高いリスクにさらす代わりに株主の権利(参与、配当その他)が得られます。

企業は株主に対して還元を行うことがパフォーマンスの一つでり、その後に被雇用者の昇給などが考慮されます。

潤沢なキャッシュフローは配当の源泉です。

また、企業内部にキャッシュがある場合でもレバレッジをかけるために融資を受ける(債権発行)場合もあります。

したがって、企業がキャッシュを持っている場合でも労働者の賃金が上がらないということがあり得ます。

 

力のある人は起業したほうが手っ取り早いです。