ジュニアNISAで移転するほどの資産はない

要約

  • ジュニアNISA0.8%しか利用されていない
  • 高齢層は資産移転に消極的

 

ジュニアNISAはその名の通り、未成年者(0歳~19歳)の非課税投資制度です。

実際に運用を担当するのは2親等以内の親族なので、親または祖父母ですね。

税制上優遇された資産移転を行うことができます。(贈与税は年110万円以内ならば非課税なので、投資による課税に関し優遇されているという意味です)

 

ところが・・・

 

ジュニアNISA認知状況

回答:「(ジュニアNISAを)現在利用している」(0.8%

(出典:投資信託に関するアンケート調査報告書

 

ジュニアNISAは残念なくらいマイナーです。

 

それよりも別の回答が考えさせられます。

回答:「(ジュニアNISAを)知っており利用したことはない、興味もない」

親世代の20代が17.8%30代が20.4%であるのに対し、

祖父母世代の60代が32.3%70代が32.9%と回答しています。

 

高齢層ほど資産移転に消極的な傾向があるようです。

孫にまでお金は残さないということでしょうか。

 

なぜ消極的なのか?

内閣府による全国の60歳以上に対する経済・生活環境に関する調査結果から貯蓄の目的を引用します。

(出典:高齢者の経済・生活環境に関する調査結果

 

貯蓄の目的に対する回答:

「病気や介護が必要となったときなど万一の場合の備えのため」(47.5%)

「子供や家族に残すため」(2.6%

 

やはり高齢層も身体について心配なことが多いのでしょう。

健康が気になると、いくら血族だろうと資産移転には消極的にならざるを得ないのかもしれません。

介護費用は親自身の貯蓄でカバーするという目的であれば、子供や家族に負担をかけないようにするという意図にも捉えられますが実際はどうなのでしょう。

 

高齢者から高齢者への資産移転

もう一つ内閣府の資料を引用します。

(出典:相続税の申告からみた被相続人の年齢の構成比

 

これは高齢者の高齢化を如実に表しています。

平成25年のデータでは、被相続人の年齢=90歳以上が23.7%です。

平均寿命はどんどん上がっていますので、相続人と被相続人の年齢も上がっています。

今の世の中では、例えば90歳の被相続人の財産を60歳の相続人が受け取ることも十分あり得ます。

 

ジュニアNISAという制度があるにも関わらず、資産を持っている高齢層が利用しなければ若年層に資産が回りません。

しかし、高齢者は高齢者なりの不安がありますから回せないのです。

ただ、経済停滞により共倒れの可能性は上がると思います。